「市場価値を診断したいけれど、費用がかかるなら二の足を踏んでしまう」——そう感じている方は少なくありません。
実際のところ、市場価値の診断は無料で十分に行えます。費用をかけなくても、自分の立ち位置を客観的に把握できる方法は複数あります。この記事では、無料で使える診断方法とその活用法を整理します。
無料で市場価値を診断できる方法
市場価値を無料で把握するための手段は主に3つあります。
1. 無料のオンライン診断ツール
職種・年齢・経験年数などを入力するだけで想定年収や市場評価を算出するツールです。完全無料で、数分で結果が得られるものが多く、まず現状を確認する第一歩として最適です。
ビズヒッツの2023年調査によると、転職時に自分の市場価値を調べた人は22.0%にとどまり、調べた理由の1位は「適正年収を知りたい(50%)」、調べた方法の2位は「ネットの診断ツール」でした。無料ツールは、市場価値把握の有効な手段として実際に広く活用されています。
2. 業界・職種別の年収相場データベース
dodaやマイナビ転職などが公開している年収相場データは無料で閲覧でき、業界・職種・年齢別の平均年収を確認できます。自分の条件に近いカテゴリと比較することで、相場に対する立ち位置が分かります。
3. 公的統計データの活用
厚生労働省・国税庁・e-Statが公開している統計は誰でも無料でアクセス可能です。信頼性が高く、年収の基準として活用できます。
e-Stat「賃金構造基本統計調査」では年齢別平均賃金として20〜24歳約267万円・30〜34歳約413万円が公表されており、年齢別の相場把握に役立ちます。
市場価値診断が必要な理由
市場価値を把握することは、転職する・しないにかかわらず重要です。その背景にあるのは現在の転職市場の状況です。
パソナキャリア「2025年4月版転職動向レポート」によると、全体の転職求人倍率は1.80倍、ハイキャリア求人倍率は2.53倍に達しています。求人が求職者を大きく上回る売り手市場では、自分の価値を正確に把握しているかどうかが、交渉結果を左右します。
マイナビ「転職動向調査2025年版」では、2024年の転職率は7.2%で、転職後に「年収が上がった」人は43.6%、転職前後の平均年収差は+22.0万円という結果が示されています。年収アップを実現している人が4割以上いる一方、それができていない人も多く、この差を生む要因のひとつが市場価値の把握度合いです。